- 手取り収入のいくらぐらいを投資に回せば良いのか?
- 自分の貯蓄率は周りと比べて適切な値なのか?
この記事では上記のような疑問を解決します。
投資、特にこのブログで推奨しているインデックス投資にはある程度の資金が必要です。
多くの人の場合、この投資資金の出所は本業収入というのが一般的でしょう。
そのため、本業収入に対する貯蓄率を気にされている方は多いかと思います。
そこで今回は、貯蓄率について少し考えていこうかと思います。
- 貯蓄率とは家計に対して貯蓄に回されている金額の割合
- 平均的な貯蓄率は38.7%、単身世帯は41.6%
- 貯蓄率を上げることは、働かなくてもいい日数を増やすことに等しいため、FIREを目指す人にとっては極めて重要
- 貯蓄で一番大事なのは継続的に実施できること
- 本多静六の「月給4分の1天引き貯金」は参考になるかも
始めに|貯蓄率とは
貯蓄率とは家計に対して貯蓄に回されている金額の割合です。
貯蓄率(%) = 貯蓄金額/手取り収入 × 100(%)
手取り収入に対する貯蓄額の割合を示しているので、他の人と比較する際には打ってつけの数字です。
貯蓄額を単純比較すると、収入の違いを加味することができませんが、貯蓄率の比較であれば収入の違いを取り払って比較が可能です。
ユウシオの貯蓄率について
ユウシオは2022年現在、30歳の単身世帯ですので、家計管理はすべて自分で行っています。
(皆さん興味があるかは横に置いておいて)試しにユウシオの貯蓄率を計算してみました。
ユウシオの1か月の平均収支
以下は僕の1か月の平均収支をまとめたものです。(+が収入、-が支出、端数は切り捨て)
品目 | 金額 |
---|---|
手取り収入 | +328,400円 |
食費 | -13,500円 |
水道・光熱費 | -7,100円 |
交通費 | -9,900円 |
通信費(スマホ、固定回線) | -6,100円 |
娯楽費(書籍、旅行) | -35,600円 |
雑費(サブスク、美容院) | -9,000円 |
なお、会社の社宅に住んでいるため、手取り収入はすでに家賃がひかれたものです。その他、確定拠出年金や持株会も引かれています。
まとめると収入が328,400円に対して、支出が81,200円といったところです。
よって、貯蓄率は約75%ほどということになります。
貯蓄率の目安について
貯蓄率の目安ですが、一般に20~30%とされています。
ただ、総務省「家計調査報告~家計収支編~(2020年)」のデータでは勤労世帯の貯蓄率は、二人以上世帯は38.7%、単身世帯は41.6%ということなので、実際はもう少し貯蓄できているようです。
皆さん、ご自身の貯蓄率と比較されていかがだったでしょうか?
平均より多い方も少ない方もおられると思います。
ただ、貯蓄率というのは生活環境や扶養家族の有無、ライフスタイルによって大きく異なってきます。
貯蓄率だけに固執して支出を抑えすぎると生活の質が下がってしまい、不満が溜まってしまうので無理のない範囲で支出をコントロールすることが大事です。
浪費を見つけて、生活満足度の変わらない範囲で少しづつ支出を抑えるようにしていきましょう。
FIREにおける貯蓄率の重要性
ただし、FIREを目指している方は、多少無理してでも貯蓄率を上げる必要があるかもしれません。
というのも、貯蓄率を上げることは、働かなくてもいい日数を増やすことに等しいためです。
どういうことかというと、例えば手取りが30万円で貯蓄率が50%だとすると、支出が15万円、貯蓄が15万円ということになります。
このことは、1か月働くことで、翌月1か月分の支出を賄えているという風に捉えることができます。
同じ手取り30万円でも貯蓄率が20%であれば、支出が24万円、貯蓄が6万円ということになるため、4か月働くことで、その翌月1か月分の支出しか賄えていません。
FIREでは働かない期間が出てきますから、貯蓄したお金をいかに維持していくかは極めて重要な課題です。
貯蓄率を上げる(≒支出を減らす)ことで貯蓄を維持できる期間が延びるわけですから、FIREを目指すなら多少の無理は必要かもしれないというわけです。
- 貯蓄率20% ⇒ 4か月の貯蓄で1か月生活できる
- 貯蓄率25% ⇒ 3か月の貯蓄で1か月生活できる
- 貯蓄率33% ⇒ 2か月の貯蓄で1か月生活できる
- 貯蓄率50% ⇒ 1か月の貯蓄で1か月生活できる
- 貯蓄率75% ⇒ 1か月の貯蓄で3か月生活できる
貯蓄のコツについて
貯蓄のコツですが、一番大事なのは「継続的に実施できること」です。
特にFIREを目指されている方は、仕事を辞めた後は貯蓄を切り崩しながらの生活になるため、より長期的に継続できる必要があります。
では、具体的にどうすれば継続的に実施できるか?ですが、これは人によって異なるためズバリの回答はありません。
とはいえ、「答え無しだから頑張ってね」というのはあんまりです。
そこで、今回は150年ほど前に本多静六が著書『私の財産告白』で語った蓄財方法について紹介しておきます。
本多静六の「月給4分の1天引き貯金」
本多静六は「月給4分の1天引き貯金」を元手に投資で100億円の富を築き、大学定年退官と同時に全財産を寄付した投資家です。
「月給4分の1天引き貯金」のやり方は、ざっくりまとめると以下の3点を守ることです。
- 収入の4分の1を貯金
- 少し貯まったら投資に回す
- 無理をせず辛抱強く好機を待つ
本多静六は給料が入るとそのうちの25%を貯蓄し、ボーナスなどの臨時収入はすべて貯めるというスタイルを取っていました。
そしてこれを複利で回していき、資産を膨らませていったわけです。彼はこのことを「雪だるま」に例えました。
まさしく現代におけるインデックス投資の本質な気がしませんか?(ただ、本多さんが生きた時代は銀行金利が4%ほどあった時代なので環境は異なります)
時代背景が異なるものの、現代でも十分に通用する貯蓄方法だと僕は思います。
まとめ|給料の何%を貯蓄に回すべきか?【30歳会社員の貯蓄率も公開】
今回は貯蓄率について考えてみました。以下は記事のまとめです。
- 貯蓄率とは家計に対して貯蓄に回されている金額の割合
- 平均的な貯蓄率は38.7%、単身世帯は41.6%
- 貯蓄率を上げることは、働かなくてもいい日数を増やすことに等しいため、FIREを目指す人にとっては極めて重要
- 貯蓄で一番大事なのは継続的に実施できること
- 本多静六の「月給4分の1天引き貯金」は参考になるかも
ぜひ、ご自身のライフスタイルにマッチした貯蓄率を模索していってみてください。
きっと無理なく継続できる割合が見つかるはずです。
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