NISAからつみたてNISAへの切り替えは、やり方さえ分かればそれほど難しくはないのですが、いかんせん証券会社の説明が分かりにくいです。
僕も一般NISAからつみたてNISAに切り替えましたが、その時はかなり苦労しました。
そこでこの記事では、僕と同じような苦労をしないように、パターン別の切り替え方法と注意点について解説していきます。
ちなみに、SBI証券のNISA口座⇒楽天証券のつみたてNISA口座への変更でしたら、以下の記事で実際の書類の書き方や申請方法なども解説しているので参考にしてみてください。
>>【図解】SBI証券から楽天証券へつみたてNISA口座を変更する方法
NISAからつみたてNISAへ切り替える際の注意点
NISAからつみたてNISAへ切り替える際は、以下の4つのポイントに気を付けてください。
今年度にNISA枠を使った取引がある場合、翌年以降しかつみたてNISAへの乗り換えはできない
今年度ですでにNISA枠で銘柄を購入してしまっている場合は、同年内はつみたてNISAへの移行は不可です。
というのも、同年内はNISAとつみたてNISAの併用ができないためです。
例えば、2020年にNISA枠ですでに購入してしまった場合は、2021年以降からしかつみたてNISAを利用することはできません。
もし、すでに今年度のNISA枠を使っている場合は、翌年分のNISA口座の受付が始まる10月1日まで待ちましょう。
つみたてNISAに移行しても、NISAで購入した枠は維持される
注意点とは少し違うかもですが、NISA枠で保有している金融商品については、もともとの非課税期間が維持されるから安心してください。
例えば、2020年に買った分については、2024年までの5年間分の非課税期間が維持されます。
ただ、当たり前のことですが、切り替えた後はNISA枠で銘柄を購入することはできないので注意しましょう。
また、このあとで説明しますが、ロールオーバーもできないので気を付けましょう。
翌年度分のNISA口座・つみたてNISA口座の申し込み開始は10月1日から
翌年度分のNISA口座・つみたてNISA口座の申し込み開始は10月1日からですので注意しましょう。
つまり、2022年1月からつみたてNISAを使いたいのであれば、2020年の10月~12月の間に手続きを終える必要があります。
証券会社を変更する場合、NISA⇒つみたてNISAの移管手続きには早くても2~3週間ほどはかかるので、2022年の初めからスタートしたい場合は10月中には手続きを始めることをおすすめします。
つみたてNISAではロールオーバーができない
NISAからつみたてNISAに切り替えるとロールオーバーができなくなるので注意しましょう。
NISAにおいて、5年間の非課税期間が終わった後に、翌年の非課税枠に金融商品を移して非課税期間を5年間延長するようにできる仕組み。
例えばですが、2020年にNISA口座を使っていて、2021年につみたてNISA口座に変更した場合、2020年に購入した金融商品を2021年のつみたてNISA枠に移すことはできません。
とはいえ、ロールオーバーするような状況、つまり将来値上がりが期待できる金融商品を保有している場合は、一旦利確してしまう方が良いというのが個人的な意見です。
というのも、利確することで収益を確定することができますし、仮に値上がりする見込みがあるのであれば、移管先の口座で買い増せばいい話です。
また、ロールオーバーするか悩む時間がもったいないですし、非課税期間に縛られて投資判断を下すのは本質からずれています。
そういった背景もあって、僕はロールオーバーは不要と考えており、ロールオーバーできなくなることは大したデメリットにはならないと思っています。
【パターン別】NISAからつみたてNISAへの変更手続き
NISAからつみたてNISAに変更するには、所定の書類を証券会社に提出する必要があります。
この提出書類を集めるのが中々ややこしく、今のNISAの利用状況などによっても変わってくるので注意しましょう。
では、パターン別に解説していくので、ぜひ参考にしてください。
では、それぞれのパターンについて詳細を見ていきましょう。
パターン1:今年度のNISA買付なし+同じ金融機関でつみたてNISAを始める
このパターンが一番簡単に手続きできます。
今年度のNISA買付無しで、同じ金融機関でNISAからつみたてNISAに切り替えるだけであれば、以下の書類を用意すればOKです。
書類は証券会社に変更を申し込んだタイミングで送られてくるので、必要事項を記入して証券会社に送りかえしましょう。
自分で用意するものは特にないので、簡単ですね。
パターン2:今年度のNISA買付なし+別の金融機関でつみたてNISAを始める
次は、別の金融機関につみたてNISAを解説する場合です。
たとえば、SBI証券にNISA口座を作っていて、楽天証券でつみたてNISAを始めたいとかですね。
はっきり言うと、ちょっとめんどくさいです。
出さないといけない書類は以下。
金融機関の変更届出書は、NISA口座を開いている証券会社から入手してください。
証券会社にも寄りますが、大体の場合はカスタマーサポートへ連絡する必要があります。書類を入手したら、必要事項を記入してNISA口座を開いている証券会社に送りかえします。
続いては、つみたてNISAを開く証券会社に提出する書類について。
こちらは付け替え先の証券会社に依頼して入手します。
証券会社にも寄りますが、つみたてNISAの口座開設の際に「金融機関変更の手続き画面」があるはずなので、そこで請求すれば良いです。
見つからない場合はカスタマーサービスに問い合わせるのが良いでしょう。
必要な書類が送られてきたら、必要事項を記入の上、「マイナンバーのコピー」と「勘定廃止通知書」も合わせて送付してください。(マイナンバーカードは不要な場合があります)
これで手続き完了です。
ちなみにSBI証券のNISA口座⇒楽天証券のつみたてNISA口座であれば、僕が実際に手続きした時の手順をまとめているのでよかったら参考にしてください。
>>【図解】SBI証券のNISA口座を楽天証券のつみたてNISA口座へ変更する方法
パターン3:今年度のNISAですでに買付あり
当年にNISA口座で取引している場合は、年度内の変更はできないので諦めましょう。
たとえ、NISA口座に保有している金融商品をすべて売却しても残念ながらできません。
ひとまず当年のNISA口座を使い切り、10月からの翌年分の申請期間が始まったら手続きしましょう。
まとめ:NISAからつみたてNISAへ切り替えるときの注意点【パターン別に手続きを解説】
今回は、NISAからつみたてNISAに切り替えるときの注意点について解説しました。
いくつか注意点があるので、損をしないためにもしっかり理解した上で手続きしましょう。
ただし、NISAからつみたてNISAの変更するかの判断は慎重に行ってください。自身の投資スタイルに合った方を選ぶのが大事ですよ。
また、「SBI証券のNISA口座⇒楽天証券のつみたてNISAの具体的な手順」については以下で解説してるので、よかったら参考にしてください。
>>【図解】SBI証券のNISA口座を楽天証券のつみたてNISA口座へ変更する方法
今回はこれでおしまい!お疲れさまでした!
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