信用取引が危険なワケ【カラ売りの損失は青天井】

しば
しば

信用取引ってキケンって聞くけど、実際どうなんだ?

確かに、「信用取引で破産」って話も聞いたことあるし……。

このような疑問にお答えします。

信用取引は資金効率の良いトレード方法であり、下げ相場でも稼げるというメリットがあります。

たしかに、信用取引はこの大きなメリットのために、トレードを有利にすることができます。

しかし、このメリットの裏側にはデメリットもあり、それを知らずに信用取引をすることは命取りでもあります。

そこでこの記事では、信用取引のリスクを理解し、リスクへの対処方法を学んでいきます。

記事の内容を理解すれば、信用取引のメリットだけを生かした投資を実践することができますよ。

記事の内容
  • 信用取引が危険な理由
  • リスクを具体的に考えてみる
  • 信用取引のリスクの抑え方
目次

信用取引はなぜ危険なのか?

危険

信用取引は、手持ちの資金を担保に、証券会社や金融からお金や株式を借り入れ、それを使って行うトレードです。

お金は最大で保証金の約3倍まで借り入れることができ、手持ちの資金以上の取引をすることができます。これをレバレッジ(てこ)といい、資金効率の高さが信用取引のメリットの一つと言えます。

しかし、このメリットは諸刃の剣で、信用取引の最大のデメリットでもあるのです。というのも、「リスクが拡大」するため。

信用取引は、投資家が想定している以上の速さで損失が拡大することがあります。

現物買いでは、基本的にどれだけ損失をだしても、手持ちの資金以上に失うことはありません。買った株式の企業が倒産したとしても、1円の価値になるだけです。

しかし、信用取引ではそうもいかず、資金がマイナスになってしまうことがあり得るのです。

具体的にどれぐらいのリスクか考えてみる

仮に信用取引で100万円の資金を担保にして、3000円の株価の銘柄を1000株買ったとします(合計300万円分)。

もし値下がりして株価が1500円になった場合、いくらの損失になるでしょうか?

1500円で1000株売ると150万円です。

ということは、資金が100万円しかないのに対して150万円の損失なので、マイナス50万円になります(実際は追証が発生するので、どこかでストップはかかります)

取引方法株価が半分になった
ときの損失額
残る資産負債
【現物取引】
手持ちの資金100万円
100万×1/2=50万円50万円0円
【信用取引】
資金100万円を担保に借り入れた300万円
300万×1/2=75万0円50万円

このように、信用取引は手持ちの資金のの約3倍の取引が可能というメリットがありますが、株価が大きく値下がりすると、資金以上の損失が発生し負債を抱えるデメリットがあります。

そのため、信用取引は危険であると言われるわけです。

カラ売りは信用買いよりももっと危険

危険

これまで信用取引の信用買いについて見てきましたが、カラ売りはもっと危険です。

上で書いたように信用買いでは、マイナスにある可能性があるとは言え、その額には限度がありました。

100万円を担保に300万借り入れても、MAXで300万の損失にしかならないのです。

しかし、カラ売りの場合はそうはいきません。

たとえば、100円の銘柄を1万株カラ売りしたとします。

カラ売りは、「株価が上がると損失が発生するトレード」です。

仮に株価が、1000円になれば、

(1,000円×10,000株)ー(100円×10,000株)=9,900,000円

となり、990万円もの損失になるのです。

さらに株価が上がって、10,000円になれば、約1億円の損失です。

株価は下落しても0円以下にはなりませんが、上昇する場合は青天井です。

そのため、カラ売りの損失額は原理的に際限がないわけです。

信用取引はリスクヘッジとともに行おう

このように、信用取引のレバレッジやカラ売りは、資金を大きく失う可能性を上げます。

場合によってはマイナスになることもあるわけです。

しかし、必要以上に恐れることはありません。

というのも、リスクヘッジを適切に実施すれば、信用取引のメリットだけを活用できるためです。

ここからは、信用取引のリスクを抑えるためにやりたい2つの対策について紹介します。

  • レバレッジを抑える
  • 損切り(ロスカット)を設定する

レバレッジを抑える

株式投資の信用取引は、資金の3倍までレバレッジをかけることができますが、「必ず3倍かけないといけない」わけではありません。別に2倍とかにしてもOKです。

レバレッジを下げれば、当然リスクも下がるので、レバレッジを抑えておくのも一つのリスク管理です。

「レバレッジをかければ信用取引の意味がない」という意見もあるかもしれませんが、まずはレバレッジを抑えて様子見をしましょう。

レバレッジを引き上げるのは、何度も信用取引を繰り返して、勝ち筋が見えてからでも遅くないはずです。僕自身、信用取引でレバレッジを最大にするのは、よほど勝算があるときだけです。

損切り(ロスカット)を設定する

あとは、損切り(ロスカット)を設定しておきましょう。

ロスカット設定しておけば、損失が拡大する前に決済して、損失額を抑えることができます。損失側のロスカットを厳しめに設定しておけば、勝つときは大きく勝ち、負けるときは小さく負けるをシステム的に実行することができます。

信用取引は上手く活用すれば協力な武器になる

ここまで信用取引の危険性について解説してきましたが、信用取引は上手く活用できれば、かなり強力な武器になります。

とりわけ、資金効率の良さは数々の投資の中でも最高峰であり、短期間で爆発的な利益を得ることも可能です。

ですので、デメリットをきちんと理解したうえで、メリットだけを活かすように利用しましょう。

信用取引について知りたい方は、以下の記事が参考になるかもしれません。

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この記事を書いた人

化学系社会人博士。本業で車両制御ソフトの開発しながら、投資やブログを趣味として嗜んでます。コアとしてインデックス、サテライトとして個別グロース株、仮想通貨を入れるコアサテライト戦略を取ってます。FP2級持ってますが、あまり役に立たないことが分かりました。

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