このような疑問を本記事では解決していきます。
つみたてNISAが普及したことで劇的に積み立て投資人口が増えました。
しかし、多くの人はなんとなく積み立て投資をしているのではないでしょうか?
ですが、積み立て投資もある程度の知識は必要です。
そこで今回は積み立て投資をやる上で必須の知識を学べる本を紹介していきます。初心者がまず読むべき本から初心者が中級・上級者へとブレイクするために必須の本も解説していきます。
本記事で紹介する本を読めば、積み立て投資をやる上での不安感を解消でき、世の中にあふれる情報に不必要に惑わされる心配がなくなります。
お金に関する前提知識を付けるために読むべき本3選
まずは積み立て投資に関する本ではなく、その前提知識であるマネーリテラシーを学ぶことができる本を紹介しておきます。
「お金に関する前提知識(保険や不動産、貯蓄など)」がすでにあるという場合はここは読み飛ばしてください。
知識不足かも……という方は以下の3冊から適当に読んでみるのが良いと思います。なお、紹介した本のうち1冊読めば十分です。
『お金に強くなる!ハンディ版』 著:山崎元
経済評論家である山崎元さんがお金について広く浅く解説してくれています。
「銀行の窓口でなぜ投資相談してはいけないか?」
「なぜ生命保険が不要なのか?」
「なぜ将来のためにマンションを買ってはいけないか?」
といったことを図を交えて解説しています。
上記の内容を答えられないようであれば、厳しい話ですが、そもそもとしての金融知識が不足している可能性があるためまずは『お金に強くなる!ハンディ版』を読んでみてはいかがでしょうか?
お金の基礎知識を学ぶことは積み立て投資への足掛かりになってくれるはず。
ちなみに通常版とハンディ版がありますが、ハンディ版で良いかと思います。(ハンディ版は2021年4月現在Kindle Unlimitedの対象です→通常版がKindle Unlimitedの対象になりました)
『本当の自由を手に入れる お金の大学』 著:両@リベ大学長
『本当の自由を手に入れる お金の大学』は貯める・稼ぐ・増やす・守る・使うといったお金に関する「5つの力」を解説してくれています。
著者は両さんという方で、チャンネル登録者数100万人を超える人気YouTuberですので知っているという方も多いのではないでしょうか。
一部では信者ビジネスだという批判もありますが、本の内容は至極真っ当ですのでおすすめです。
なにより全ページフルカラーでイラスト付きなので分かりやすいのが良いです。
また、貯める・稼ぐ・増やす・守る・使うという直感的に分かりやすい分類方法に従って解説してくれているので、知識が全くない方でもすんなり読み進められると思います。
本の内容が気になる方はYouTubeを参考に覗いてみてください。
ただし、YouTubeの内容に感心して、盲目的な信者になってしまわないように注意してください(笑)いい意味で話がお上手ですので。
本ブログでも免責事項として書いていますが、投資や資産運用というのはあくまでも自己責任です。
『会計の神さまが教えてくれたお金のルール』 著:天野 敦之
3冊目は『会計の神さまが教えてくれたお金のルール』です。
会計士である天野 敦之さんが書かれており、会計士目線で書かれている点で他の本とは少し立ち位置が異なっています。テクニカルな話はなく、堅実な印象です。
会計というとなんだか難しそうな気はしますが、ストーリー形式でサクサク進むので知識ゼロでも読みやすいと思います。たぶん1時間ぐらいで読み切れるんじゃないかな。
本の折り返し裏にも書かれているのですが、以下のような考えを持っている人や同じような状況という人はぜひ手に取ってみてください。
ちなみに中田敦彦さんがYouTubeで紹介されていたので、本の雰囲気を知りたい方は参考にしてください。
積み立て投資(インデックス投資)を学ぶのにオススメな本
ここからは積み立て投資を学ぶのにオススメな本を紹介していきます。こちらもどちらか1冊読めば十分です。
なお、最初に断っておきますが、ユウシオは投資信託の積み立て投資はインデックス投資一択だと思っています。
ですので、この記事で紹介する本はインデックス投資に関する本です。アクティブファンドについて触れないことはご留意いただけますと幸いです。
僕がインデックスファンド一択だと思う理由については以下の記事で解説しているので、良かったら参考にしてみてください。
>>【投資初心者】インデックスファンドがおすすめされる理由を解説
『お金は寝かせて増やしなさい』 著:水瀬ケンイチ
1冊目は『お金は寝かせて増やしなさい』です。多分知っているという人も多いはず。
積み立て投資で重要な「インデックス投資の基本」を理解するならまずはこの1冊でしょう。
積み立て投資では、20年とかの長期間にわたって投資信託を積み立て続けることになりますが、当然下落相場に直面することもあります。
最近だと「コロナショックでこのまま積み立て続けてよいのか不安を感じた……」という人も多かったはず。
そんな中でこの本は、行き先を示す灯台のような役割を持ちます。
というのも、本の主張は「インデックスファンドを長期間積み立てなさい」といったシンプルな主張に一貫しており、その有用性と裏付けをきっちり述べてくださっているためです。
水瀬ケンイチさんの個人投資家としての経験を交えてくださっているため、投資初心者にも取っつきやすいでしょう。
ちなみに、もし超投資初心者で1冊しか本を買えないのであれば、僕なら『お金は寝かせて増やしなさい』を買います。
なお、水瀬ケンイチさんは「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」というブログをやられているので、本を買う前に覗いてみてもいいかもしれません。
『ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド』 著:山崎元、水瀬ケンイチ
2冊目は『ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド』です。この本は山崎元さんと水瀬ケンイチさんの共著です。
1冊目も水瀬ケンイチさんでしたが決して信者というわけではなく、単にベーシックなインデックス投資のやり方を解説している本を選ぶとこの本を勧めることになっただけなのでご安心を。
『ほったらかし投資術』のポイントは何と言っても2人の異なる個人投資家のインデックス投資の考え方を学べることです。
投資というのはある程度の基本理論はあるものの、何が正解というのはありません。置かれた環境やバックグラウンドによっても考え方は異なって然るべきですし、答えが多様になる方がむしろ自然です。
実際、SNSなんかを見ても、たくさんの意見が溢れていることが分かると思います。
ただ、様々な意見が溢れて情報収集がやりやすくなった一方で、初心者の方にとっては周りの意見に惑わされずに、自身の投資方針を貫くのが難しくなってしまいました。
そんな中で『ほったらかし投資術』は2人の個人投資家の考え方の違いを垣間見ることができ、「投資方針が違ってもいいんだ」という当たり前のことを再認識させてくれます。
新書で値段も安く買いやすいのもGOODです。
『貯金感覚でできる3000円投資生活デラックス』 著:横山光昭
3冊目は『貯金感覚でできる3000円投資生活デラックス』です。
始めに断っておくと僕は著者の横山さんという方がどういう方かは全然わかりません。
ただ、各種金融用語の説明が分かりやすかったため今回は紹介させていただきました。
内容は先に紹介した2冊と同様に一般的なインデックス投資に関する解説ですが、他の本と異なりこの本が優れているのは具体的な銘柄が紹介されていること。
本ってブログと違って情報がどんどん古くなってしまうので、鮮度のある情報は書かないことが多いですが、『貯金感覚でできる3000円投資生活デラックス』はそういう情報も載せています。
2019年発売ですでに2年前ではありますが、2021年の相場観なら全然通用する内容なので良かったら手に取ってみてください。
ただ、ぶっちゃけ先に紹介した2冊よりはレベル感が下がります。つまり、ちょっと初心者向け。
名著で積み立て投資(投資信託)を学ぶ
名著も紹介しておきます。
たまに「古い本は今の相場では役に立たないんじゃない?」という意見をされる方もいますが、そんなことはありません。
むしろ、今のインデックス投資の基礎を作り上げた理論や知恵が随所に散りばめられているのでぜひ手に取ってみてください。世界が広がると思います。
『ウォール街のランダム・ウォーカー』 著:バートン・マルキール 翻訳:井手正介
1973年に書かれた本で少し古く感じるかもしれませんが、全米で150万部以上売れた名著です。
僕の中ではインデックス投資のバイブル。
「約50年前の米国の相場しか通用しないんじゃ?」みたいに思われるかもしれませんが、全然今でも通用するどころか、現在のインデックスファンドの基礎になっているレベルです。
「株価とは何か?」や「ファンダメンタル分析やテクニカル分析の投資手法」、「1973年までの投資の歴史」など様々な観点からの投資知識を与えてくれます。
いかにインデックス投資が有用であるかを、データをもとに説明してくれているので、ロジカルに理解したい方にはオススメの1冊です。
ただ、これまでに説明した本と比べると少し難しい内容になっているので、超初心者という方はこれまでに紹介した本を読んでからでもいいと思います。
『敗者のゲーム』 著:チャールズ・エリス 翻訳:鹿毛雄二
米国の投資コンサルタントのチャールズ・エリス氏が書いた本で、こちらもインデックス投資に関する名著としてよく名前が挙がります。
結構挑戦的なタイトルですが、株式投資というのははっきり言って「敗者のゲーム」です。プロでもミスをすれば大きく負けてしまう世界です。
そんな中でインデックス投資というのは、プロでない個人投資家でも手堅く勝てる可能性がある手法です。
この本では、『ウォール街のランダム・ウォーカー』と同様にインデックス投資のメリットを理論的に解説してくれます。
『ウォール街のランダム・ウォーカー』よりもインデックス投資に注力して解説しているので、投資全般よりもインデックス投資に注力した知識を身につけたい人は『敗者のゲーム』がおすすめです。
『マンガーの投資術』 著:デビッド・クラーク 翻訳:石川由美子 監修:林康史
バフェットの右腕と評されるマンガーの投資術を書いた本です。
積み立て投資に特化した本ではないですが、マンガーの投資哲学や精神を学ぶことができます。
その考え方は積み立て投資にも十分にアプローチできるものなので、時間があるときにでもぜひ読んでほしい。
僕もそうだったのですが、初心者は投資テクニックに目がいって、メンタル的な話は疎かにしがちです。
ですが、投資テクニックというのは健全な投資精神のもとに成り立つもの。ですので絶対にないがしろにしてはいけません。
この本では積み立て投資で大事な「暴落時の考え方」なども丁寧に解説してくれているので、ぜひ参考にしてみてください。
間違いなくあなたを1段階上の投資家にしてくれる珠玉の1冊です。
積み立て投資の本で勉強する際に意識すべき3つのポイント
積み立て投資本を読む前に知っておいてほしいことを紹介していきます。
投資本というのは読んだら上手く行くというようなものではありません。
僕が読むときに意識していることを紹介するので、ぜひ役立ててもらえればと思います。
ポイント①|最後まで読み切る
どういう形でもいいので最後まで読み切りましょう。
投資本の多くは部分的に読んでもあまり意味がないことが多いです。
というのも、投資というのはメンタルやテクニック、市場動向や経済状況などを複合的に判断しながら実施するものだからです。
読みたいところだけ読んでいると、重要な部分を見落としてしまう可能性がでてくるので要注意です。
ポイント②|実際のデータで検証する
実際のデータを使って検証するのは大事です。
というのも投資というのは市場に左右されるからです。
投資本に書かれているテクニックが実際に今の市場でも通用するのかを判断するためにも、実データを使って検証してみましょう。
自分で手を動かして考えるのが一番ではありますが、時間がなければ他の人が検証しているデータを見てみるのでもOKです。本ブログでもいろいろ検証しています。
検証するのは本の内容の理解を深める助けにもなるのでおすすめですよ。
ポイント③|学んだことは実践する
本で学んで検証も終わったら、実際に投資に生かしてみましょう。
なぜなら、せっかく読書でインプットしても、1週間もすれば内容を忘れてしまうためです。
知識が新鮮なうちに投資で実践すれば定着も早いですし、何より生きた経験を積むことができます。
ただし実践するのは、②の検証で本の内容に間違いがないのが判断できてからです。
ダメなテクニックを実践するのは無意味なので要注意です。
まとめ|【投資信託】積み立て投資をやる上で読んでおきたい投資本9選
今回は投資信託で積み立て投資をするのに読んでおきたい本を紹介しました。
SNSとかを見てると「知識いらん!」とか「買うだけでOK」といった意見もありますが、実際はそんなことはありません。
知識無しでは下落相場で耐えきれずに変なタイミングで売却してしまったり、買うべきでない投資信託を買ってしまったりします。
今は大丈夫でも数十年と運用する中でどこかで失敗してしまうかもしれませんし、そういったミスを防ぐためにも是非知識を身に着けていってください。
ただ、投資本というのは良い本もあれば、悪い本もあります。
是非今回紹介した本を読んでみて、勝てる投資家を目指してください。
コメント